彩の録

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プーチンの論理

プーチンは、東洋的な封建的な世界観をもっている。人間関係は上下関係でみている。

プーチンの世界観、認知からすれば、
ウクライナは、ヨーロッパにたぶらかされ、ロシア一家をぬけるといっている。
ゼレンスキーはヨーロッパの手先でありヨーロッパと癒着して腐敗している」
となる。

プーチン原発にこだわるのも、
「核技術はソ連ウクライナに貸してやったものなんだから、返せやこの野郎」
ということだろう。
ウクライナがヨーロッパに行くのに手土産にされてたまるか」
ということだろう

 

東洋的な、封建的な発想というのは典型的には、暴力団や右翼の世界に反映されている。昔からある中国文化(儒教の慣習)が一例だし、ヨーロッパでも中世は普通にそうだったのよ(それで、その封建社会からドロップアウトした世界が例えば「自由都市」なわけだから)。

 

プーチンとしては、
ウクライナは、ロシア一家からぬけると言っているが、借りを返さないで、恩を仇で返している」
「今までの恩義を返さないのなら、ロシア一家からぬけることは認めない」
ウクライナはヨーロッパにたぶらかされているのだ。だから頭を殴って目を覚まさせてやる」
ということ。

プーチンのやっていることは、
足を洗いたい組員に対して「ぬけるんならカネ払え」っていう暴力団とか、
脱会すると言っている信者に対して殴り込みをかけて折伏しようとするカルトとかと同じ。

そして、そういう世界観、価値観、思想が、プーチンにとっては普通のこと。

だから、プーチンの世界は
人間関係を対等に扱ったり、
人の尊厳が国家権力と関係なく生まれながらに存在するものだと考えたり、
人には自己決定権が備わっていて自分のことは自分で管理するものだと考えたり(自己統治、デモクラシー)する、
現代の欧米的な世界観、価値観、思想とは、異質なものだ。

 

ドイツのアンゲラメルケル姉さん(首相だった人)は、東洋の封建的な発想を、共感はしなかっただろうけれど、よく知ってはいた。
ロシア語ペラペラなメルケル姉さんは、プーチンと話し込んでやりあったし、それでプーチンの認知が、現代欧米人の認知と全く異質であることにも気がついていた。
メルケル姉さんは、ドイツに中国共産党が訪ねたときにも、上座に座らせてもてなした。

 

日本は東洋の中国的で儒教的な封建思想が根強いので、長幼の序とか年功序列とか男尊女卑とかあって、ビジネスマナーも儒教的な慣習が根深く、例えば上座・下座は会議や宴会どころか自動車やエスカレータの乗り方にまである😂

 

昔ながらの封建思想が根強いところに、形式だけ欧米の真似をとりいれたところで、本質は治らない。例えば「和魂洋才」とかいうのもそういうことだ。
日本人にとって、日本は近代に欧米一家の仲間入りをして、戦争に破れて米国の飼い犬になり、政治経済もアメリカナイズした、ということにすぎない。
安倍晋三くんをはじめ日本人の世界観は封建的なもので、社会全体を優先させる全体主義だ。
安倍晋三くんはプーチンには勝てない。ロシアは米国と並んでいる大国で、米国の手下の日本にはやりあえない。
沖縄を米軍が占拠しているのに、プーチン北方領土をくれてやるわけがない。それは、ヤクザのパワーバランスの世界なんだから。
ドナルド・トランプも同じような発想の人間だったから、人間は上下関係で、マウントをとりにいこうとするし、利害が対立するとじゃれ合って決着をつける。

 

いまプーチンに同情的な国は、プーチンの封建的思想と一致している国が中心だ。
現代の欧米的な国家観では、主権国家、自己決定・自己統治(デモクラシー)は、あまりにも当然の前提なので、プーチンとは世界観、認知の時点で異なっている。だからいま、ロシアはほとんど孤立している。

そして、プーチンの世界観、事実認知、理屈を根本的に理解ができない人が多い。いまの日本人であれ、欧米人であれ、プーチンの思考行動パターンを理解する人は限られている。